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ホーム目次第3章 熱い岩石の星・地球
火山/マグマ/鉱物と岩石地震地球内部を探るプレートテクトニクス大陸移動と造山運動


火山の分布
 図1で世界の火山分布を見てみましょう。日本人にとって火山は珍しいものではありませんが、地球のどこにでも火山があるわけではありません。世界の火山も、その多くは特定の狭い地域(火山帯)に出現します。日本列島は太平洋の西縁に連なる火山帯の一部です。地球の火山帯は大きく3種類に分けられ、それぞれマグマのでき方が異なります。
 一つ目は弧を描く火山帯(火山列島)が大陸の縁に延々と連なるもので、1)島弧と呼ばれます。特に太平洋を囲む連なりが顕著で、日本もその一部です。2つ目はこれも延々と連なる海底火山山脈で、2)海嶺と呼ばれます。3つ目は大洋の中に孤立してある火山島(ハワイなど)で、3)ホットスポットと呼ばれます。2)3)は玄武岩が主です。日本は1)に属するので安山岩が目立ちますが、地球全体で見て一番多いのは玄武岩です。1)〜3)の違いは、地球表面をなす硬い岩板(プレート)の動きによります。詳しくはプレートテクトニクスの節で説明します。

図1 世界の火山分布

表1 火山帯の分類
火山帯の分類 マグマ プレート運動との関係 主なもの
1)島弧 主に安山岩
流紋岩や玄武岩も多い
弧を描く火山帯の連なり。陸上の火山帯のほとんど島弧。北中米やアンデスは大陸上であり、「島」ではないが同じ種類。 プレートが閉じているところ。海洋プレートがもう片方のプレートの下に沈み込んでいる。 太平洋を囲む長大な火山帯(環太平洋火山帯)、インドネシア、地中海北岸
2)海嶺 玄武岩 大洋底に連なる海底火山山脈。アイスランドを除き海中にあって目立たないが、地球上最大の火山帯。 プレートが開いているところ。海洋プレートが割れて、両側に拡大している。 大西洋、東太平洋、インド洋などの大洋中央海嶺
東アフリカ大地溝帯
アイスランド
3)ホットスポット 玄武岩 大洋中の孤立した火山島、海底火山(海山)、海台など プレートよりはるか深部で発生したマグマが噴出したもの。プレート運動よりさらに深部のマントル対流(プルーム)によるらしい ハワイ島など大洋中の火山島

マグマの発生
 地球は地殻・マントル・核と呼ばれる、半熟ゆで卵のような三層構造をしています。よく「マントル=ドロドロに融けたマグマ」と思い込んでいる人がいますが、これは誤りです。マントルは地表よりは高温ですが、融点には達していません。つまり固体なのです。マントルをつくる固体はカンラン岩という岩石です。ただしプレート運動やマントル対流のせいで、ごく一部の場所でカンラン岩が融点をわずかに越え、少しだけ融けかかっている(部分融解)ところがあります。このようにしてできた液体がマグマです。できたマグマはまわりの岩石に比べて軽い(密度が小さい)ので浮力を受け、地表近くまでやってきて、マグマだまりをつくります。これが地表に噴火したのが火山であり、マグマだまりのまま冷え固まってしまえば深成岩になります。

図2 マグマの発生から上昇、固結まで
 図は簡単化した図。特に日本のような島弧のマグマは発生から上昇(マグマだまり)まで、かなり複雑なプロセスが考えられる
写真1 マントルのカンラン岩
 玄武岩マグマ(黒い部分)が地下深部から上昇噴出するときに、周囲のマントル(カンラン岩)を巻き込んでしまったもの。カンラン岩はカンラン石(鮮やかな緑色)と少量の輝石(濃緑や黒)、スピネルからなる。カンラン石は8月の誕生石(ペリドット)としても知られる。地下でこのカンラン岩が融けかかってできた液体が玄武岩マグマである。玄武岩マグマは海嶺をはじめ、地球で最も大量に発生しているマグマである。
 カンラン岩は地表にはほとんど露出していない珍しい岩石であるため、学校地学にはあまり登場しない。しかし地球の大部分をつくっている物質であり、見た目も写真のように大変美しい。本サイトではこのカンラン岩を重視する。

サブテーマ マグマの発生

実習 食塩を融かす、ガラスを融かす(ガラス細工)

実習 マグマをつくる

  



作成2002年1月 最終更新2003年12月