実習 日射計で太陽放射を計る
【使うもの】 水温式日射計、時計、注水ビン、デジタルハカリ
【手順】
1)日射計に水を入れる。水の質量はあらかじめハカリで確かめておく(あるいは事後にメスシリンダーで計る)。
2)日射計を太陽光を正面から受ける角度に置く。角度は受光面に垂直に刺した針の影で微調整する。
3)10分間おいて、水温がどのくらい上がるか記録する。1分ごとに記録すると良い。
4)水の比熱は1cal/g/℃である。水温の上昇量と水の質量から、日射計が得た熱エネルギーを計算する。
5)1分間、1cm2あたりに得た熱エネルギー(cal単位) さらに1秒間、1m2あたりに得た熱エネルギー(J単位)を求める。

【結果と解説】
測定例
1)水量は40gとして解説します
2)グラフをほぼ直線と見なすと、10分間で10℃上昇したことになります。
3)日射計が得た熱エネルギー=水の質量×温度差×水の比熱
=40g × 10℃ × 1cal/g/℃
=400cal
4)日射計の受光面は36cm2です。
400cal/10分/36cm2 = 訳1.1cal/分/cm2
5)1cal=4.2Jから 1.1 ×4.2 × 10000 /60
= 770J/秒/m2
= 770W/m2
6)太陽定数1400W/m2の55%
【授業風景】

教員用レシピ
【つかうもの】
日射計、針、注水ビン、ストップウォッチ、電卓、デジタルはかり
【手順】
1)日射計の質量をカラのまま計る。
2)注水ビンを用いて、容器に水を入れ、ゴム栓をして再び質量を計る(あるいは事後に水の量をメスシリンダーで計る)。
3)容器を断熱材にはめる。
4)日射計の黒い受光面が正面から光を受けるためには、どのような置き方をすれば良いか、あらかじめ考える。
受光面に垂直に刺した針を利用する。
5)屋上に日射計をセットし、1分ごとに10分間水温を測る。水温は0.5℃単位まで読み取る。工夫して正しい角度に置く。
【時間】 50分
■教員からすると単純な実験に思えますが、一体何を測定しているのかよく分からない生徒も多いようです。この実験は
1)日差しの暖かさ(放射)と大気の暖かさ(伝導)は異なる。気温は後者。
2)水を温めたのは放射(気温のせいではない・・・とする)。だから日射計は太陽に向ける。
3)水温の上昇→「比熱」→熱エネルギー(比熱の計算)
といったことの理解を前提にしているので、実はなかなか手強いのです。
■太陽に向けて受光面を設置するのも、けっこうできません。「垂直に刺した針の影を見よ」と言っても、なかなか意味が通じないようです。自分の影で受光面を遮る生徒も多い。
■それでも、かなりアバウトにやっても、グラフはだいたい直線になります。お天気のいい日に屋上に出る、という意義もあります。
■面倒なときは、(日中なら)地面にベタ置き、10分間の上昇量を計るだけ、水もあらかじめ入れておき簡単にメスシリンダーで計る(あるいは計らずに一律の値で計算)。